日々の雑感

忍びの里、伊賀の地より。オーガニックとは? 「本物」はどこに?

小田原来訪

一昨日、日本橋三越本店で開催されている
農業女子イベントに参加したあと、
昨日は車で伊賀に戻る道すがら、
先祖のお墓参りのため、小田原に立ち寄りました。

...

僕は小学校のころ5年間程、桑原という集落にある
父方の実家で暮らしていたのですが、
ここは全国でも数少ない、絶滅危惧種になっている
在来めだかの生息地なのです。

桑原めだか米 Website
http://www.medakamai.org/

お寺さんにお参りした後は、近くにお住まいで父の幼馴染みの
造園屋の興津さんを7~8年ぶりに訪ねました。

興津さんは地域でも相当の変わり者扱いをされていて、
だいぶ以前から自分の田んぼをめだかが住める
ビオトープにつくりかえ、冬期湛水に取り組み
周囲の広域農道の建設に反対したり、
鯉のぼりならぬ「めだかのぼり」を掲げたり、
なかなか賑やかにされている方です。
いまも地域の「めだか米」の生産をされています。

少し前に参加した徳江倫明氏らが主催した
新しい有機認証のかたちを模索する
「いきもの認証」の講習会のプレゼンで
小田原の取り組みが事例として紹介されていたので
改めてお話を聞かせてもらえればと寄ってきました。

で、めだかの話も十分面白かったんですが、
話し出したら止まらず色々な話が出てくる出てくる。
造園屋さんとして桜の古木や在来の魚類の保存のこと、
伊勢神宮の定期的な手入れで600人もの
造園業者があつまるときのことやら
横浜国大のキャンパスの樹木のデザインや管理のこと、
築地の「新喜楽」という料亭の庭のことなどなど…。
ネタがつきずにあっという間に時間が経ちました。

小田原の田舎言葉といえば
志村けんのコントみたいなしゃべり方で、
「…だべ」、「…だ~よ~」という語尾。
素朴でストレートな興津一家のパワーに圧倒されつつ、
じわーっと元気をもらえる時間になりました。

ちなみに、桑原からほど近くの栢山には
江戸時代の地域創生、農業経営再建の優れた実践者
【二宮金次郎】が生まれた家の跡があります。

最近の僕の活動の展開を考えれば、
彼が残した事績から学ぶべきことは数知れず。

人間・金次郎のリアルな足跡をたどりながら、
ほんのひととき、彼がどんな想いを抱きながら、
ままならぬことばかりのこの世を貫いて、
確たる事業を推し進めていったのか、
感じ・考える機会が与えられたように思います。

二宮尊徳生家
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/pub…/facilities/sontoku/

穏やかな秋の日差しのもと、
父や妹とともに、ひさしぶりにゆっくりと
小田原の懐かしい風景の中を歩く、
そんな豊かなひとときが与えられたことに感謝。

一期一会。

二度とないこの時、この時を、
しっかりと受け止めて生きていたい。

 

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