不機嫌ゲームから脱出するために
注意するとだまりこんでしまう新人、話しかけても目線も合わせない部下、とにかく否定から入る同僚、権威を振りかざして怒鳴る上司……などなど。
不機嫌な人々がひしめきあう職場で、上機嫌でいることはなかなか難しいものです。
実際のところ、他人の不機嫌に相対すると、「あの人が不機嫌なのは、自分に悪いところがあったからじゃないか」と考えてしまう人が案外多いものです。これは、不機嫌な人には、本人が意図していなくても、
「相手に負い目をおわせて、思い通りに操作しよう」という心理が働いているせいです。気に入らないことがあると黙り込んでしまう人をときどき見かけますが、不機嫌な人は、自分がだんまりを続けていれば、相手が「もしかして自分が何か悪いことをしたのでは?」と不安になって、ご機嫌をとってくれるかもしれないと期待しています。このように、不機嫌な人は、目線を合わせなかったり舌打ちしたりすることで気に入らない物事にNGを出し、相手が自分の望みを相手が汲み取るように仕向けるのです。
ここで相手の不機嫌に動揺すると、自分まで不機嫌に感染してしまいます。
他人の不機嫌に感染しないためには、「問題のありか」をはっきりさせるとよいでしょう。そもそも、不機嫌の原因がどこにあったとしても、不機嫌を表現しているのは、まぎれもなく不機嫌な本人です。不機嫌を表に出すかどうかは本人の問題であって、あなたの問題ではありません。自分に非がないことがはっきりしているのなら、「あの人の不機嫌は、あの人の問題。私の問題ではないな」と意識して、不機嫌な人の策略に乗らないようにしましょう。
こういうことを率直に議論して
軽やかに超えていける空気をつくっていきたいなぁ。
上手くいっていない関係や状態をズルズルと続けてしまうと
不機嫌な空気が定着してしまうもの。
日本人の陥りやすい、
「空気読め」を相手に強制したり、
「普通」を押しつけたりする事態は、
不毛な結果を生むばかりだ。
自分はこれだけコツコツ頑張っているのに
相手(周り)はマイペースに勝手に楽しんでいる・・・
そんな満たされない気持ちは、
やがて相手を怨む気持ちに変わっていく。
感情に流され、振り回されるのでなく、
さりとて見て見ぬふりして逃げるのでもなく、
生成された現実ときちんと向き合うこと。
これが事を成していくうえで最も大切なこと。
家族でも、会社でも、地域でも、国家でも、
結局のところ、感情がきちんと表現されれば、
物事はそれほど悪いことにならないことが多い。
沈黙の井戸に放り込むより
葛藤・闘争(conflict=コンフリクト) を恐れずに
素直に自分を表出できるようにしたい。
押し殺して溜めこまれた感情に
じわじわと焼かれるより、
事態と正面からきちんと向き合って
乗り越えるための方法を考える。
今の僕は、そっちを選ぶ。
狭い人間関係のなか、
憎くて殺したくなるような相手がいても、
それでも共に生きていかなきゃいけない、
そんな状況だって、実際には儘あるわけで。
いくつもの修羅場をこなすうちに、
人と人とが共に生きていくための知恵、
ちょうど良い距離みたいなものが
ぼんやりと見えてくる部分もある。
厳しい状況でギスギスするなかでも、
「機嫌がいい方がいいよね、普通」
とぶった切ってしまうのではなく、
不機嫌になった相手のこころを拾い上げ
ともに乗り越えていく道を探したい。
きっとそれは、心の機微ともいうもの。
どんなに意地悪な人にだって
与えられた役割がある。
何かやっぱりそう信じてみたい。
闘争の関係でもなく
無関心の関係でもなく、
支配・被支配の関係でもなく、
ただフラットに、共に創っていく関係。
それをどう構築していくか。
学びは続く。