日々の雑感

忍びの里、伊賀の地より。オーガニックとは? 「本物」はどこに?

「病みゆくシステム」との戦い

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今、僕らが向き合うべき最重要事項は何か?

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都合よいように装飾された仮想現実に埋没し、

山積された大小様々な問題を前にしても

見て見ぬ振りをする、そんな症状が蔓延。

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辛い現実を拒絶するためには何だってする。

自分の存在を肯定してくれる、

大丈夫、と言ってくれる、

痛みを感じさせないでいてくれる、

そんな人や出来事だけに反応するようになる。

何も起こっていない、大丈夫、大丈夫。

私はよい人間だ。間違っていない。

さて。

幾多の絶望を通り抜けてなお、

不定形な現実をひとつひとつ見据え、

迫り来る日々の出来事と格闘し、

いのちを全うしていく。

そんな「生きる力」を一人一人が得るために、

今、僕たちにできることは何だろうか。

学びはつづく。

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-----------(追記)

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情報が増えすぎてしまい、

世界の全体像(マンダラ)をとらえることが、

とてつもなく難しくなっているのが今の時代。

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理解することをあきらめるのか、

理解の仕方を変えていくのか、

その選択が迫られているのだと思う。

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いや、理解することを徹底的にあきらめたとき、

そこに別の理解の仕方が現れる、

という言い方がより正確なのかもしれない。

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これは結局のところ、

仏教の言う「悟り」に限りなく近い。

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とはいえ、

今の日本の社会の常識を信じていればいるほど、

学校教育を真に受けていればいるほど、

「悟り」から遠くなるのは間違いない。

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世界が自分から果てしなく遠い、

冷たい、手ごたえの無い、のっぺりしたものなのか?

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それとも自分と世界は、連動して動く、

一体の存在として感じられるのか?

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どちらか一方を選んでもダメなのかもしれない。

どちらをも感じ取れることができるかどうか。

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私が私であることと、

私が世界のパーツであることと。

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手放すこと。

手放すこと。

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あとは、一歩一歩を歩き続けるのみ。

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世界は引き裂かれながらも、

着実に動いている。

そのことを感じられるかどうか。

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以下、シェア先引用

東芝や三菱自動車の問題は、どれほど社員の
「責任感」や「倫理観」を厳しく問うても、解決しない。
不正を行っても、利益を出すことが評価される
「企業システム」になっているかぎり、
どれほど社員に「責任感」や「倫理観」を問うても、
同じ問題が起こる。

そして、その背景には、
「グローバル資本主義」のシステムがある。
経営者の役割は、利益を最大化することであるという
「利益至上資本主義システム」が厳然と存在するかぎり、
問題の根は深く、存在し続ける。

「税金の無駄使い」の問題も、同様。
テーマが何であろうと、それが本当に
国民の利益になるか否かを問わず、
多額の予算を獲得し、それを使うことが評価される
「行政機構システム」があるかぎり、
どれほど官僚に「税金の無駄使いをしない」
という精神訓をしても、問題は解決しない。

では、この問題を、どう解決すれば良いのか?

それを、限られた紙数で語ることはできないが、
問題解決に向けて、一つ、理解しておくべきことがある。

それは、何か?

21世紀の変革の戦いは、
「病みゆくシステム」との戦いになる。

そのことである。

そして、「複雑系」(Complex System)
という思想が重要な意味を持つのは、
まさに、この点においてである。

21世紀、グローバリゼーションや
情報革命を通じて、企業や市場や社会は、
その複雑性を高め、高度な「複雑系」になっていく。

では、そのとき、何が起こるのか?

端的に言おう。

企業や市場や社会は、
「生命的システム」としての性質を強めていく。

すなわち、企業や市場や社会が高度な「複雑系」になると、
自己組織化、創発、進化、生態系の形成、
バタフライ効果など、「生命的システム」
としての特徴を強めていく。

では、その結果、何が起こるのか?

その「生命的システム」が、あたかも「意志」を
持っているかのように、自己運動をし始める。

すなわち、ある状況においては、
企業は、「収益の最大化」をめざして
自己運動をする「意志を持ったシステム」になり、
行政機構は、「税金の増大と予算の消費」をめざして
自己運動をする「意志を持ったシステム」になっていく。

そして、その「生命的システム」は、
その自己運動を阻害する者を、
自然に、そして、強力に排除していく。

かつて、オルダス・ハクスリーが語り、
ジョージ・オーウェルが語ったように、
21世紀の先進諸国における変革の戦いは、
特定の「支配者」や「悪人」
との戦いではなくなっていく。
それは、「支配者」や「悪人」
との戦いであることを超え、
企業や市場や社会の「病みゆくシステム」
との戦いになっていく。

では、その「病みゆくシステム」との戦いには、
どのような「戦略」が求められるのか?

それこそが、21世紀の人類に与えられた
最大の問題の一つであるが、
実は、その「戦略」を見出す叡智は、
「複雑系の思想」の中にある。
そして、不思議なことに、
「生命論」を根源とする「東洋思想」の中にある。