どこまで遡るか
今、日本を本当に活力のある国にしていくためには、
心の底にある情念の流れを「転轍」するような
仕掛けづくりが重要だと感じる。
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そしてこのブレイクスルーのヒントは
明治維新という、強い外圧によって促された
表層・上部構造の変革(秩序同士の衝突)に求めるのではなく、
庶民のいのちと暮らしを巻き込んだ混沌状態から
秩序が生成された時期、つまり戦国時代まで遡って、
解きほぐしていく作業が必要なのだと思う。
(「真田丸」の人気もそのあたりの心情が背景にある?)
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恐らく、ここで重要な鍵になってくるのは、
「いのちの共創」をどう扱うか、になるだろう。
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豊臣秀吉が「太閤検地」によって生み出した
「農民」という階層を固定する支配構造、
庶民を「生かさず殺さず」支配する機構は
社会を安定化させるうえで多大な役割を果たした。
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武士による農民の支配。
国家による民衆の支配。
姿形を変えながら、およそ500年近くに渡り、
それは曲りなりにも機能してきた。
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そしてそれはそのまま、
意識による身体の支配という
個体の制御機制のホログラムにもなっていった。
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意識は構造をつくり、構造は意識をつくる。
「社会」なるものは、ひとりひとりの意識が
集合化し、実体化したものに他ならないのであるから。
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国家、共同体(村)、金、知・・・
「権威」の体系をつくり出すことにより、
この類型に基づく生体制御システムは
その働きを深く、広く遍在させていった。
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力を求める者は、力を実在させる。
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だが、
だが、である。
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現代に生きる人間、とりわけ概ね40歳以上の人間が
これまで当たり前と受け止めてきた社会構造、
「力」による支配構造というものは
実は「ほんの」500年ほど前に生まれ、固定化された
世界描像=パラダイムにすぎないのではなかろうか。
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そして、これからやってくる時代において、
人類と地球の生命を統合していくパラダイムは、
意識と無意識(あるいは身体)、
個と全、男と女、陰と陽が
反転を繰り返しながら織り成す、
多種多様ないのちの物語、時の発展過程、
「結びの糸」のような世界像=曼荼羅を
土台にしたものになっていくのではなかろうか。
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そうしてそこに立ち現れる生体制御のありかた、
すなわち生命を通底する「倫理」のありかたは、
先に「答え」があるFEED FORWARD機制、
PDCA的生体制御方法の一本槍ではなく、
未知の混沌のなかから解を産み出していく
FEED BACK 機制、OODA的生体制御方法を
自在に織り混ぜた様式になるのであろう。
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・・・と、ややこしい言葉を重ねたけれど、
実はこれは、さほど難しいことと恐れることでもない。
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日本に生まれた私たちにとって、
本当に頼るべき導きの糸は、存外、
日本人の暮らしに深く根付いた知恵、
それは例えば宮本恒一が描写した
「忘れられた日本人」に見られるような
「いのち」の存在様式を「思い出す」ことにある。
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そう、答えは外にはない。
僕らの心の奥底をじっと静かに見つめれば、
そこに横たわっているような気がしてならない。
必読
生産性という言葉、時間の使い方、非常に示唆に富む
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(引用)
では働き方改革するには何をすべきか。そのポイントは「生産性と創造性を上げること」だという。
ここでいう生産性とは、より高い成果を効果的に短時間で出すことだ。高橋氏はここで、オリックス・ビジネスセンターの例を挙げた。
オリックス・ビジネスセンターでは、徹底的に仕事の分析と可視化を行ったという。誰がどんなことをやっているか、リアルタイムで全員が共有することで、生産性が向上したのだ。
「このように第一線の仕事を単純化して、若者のやる気で乗り越える組織モデル自体が終焉を迎えているのです」(高橋氏)