日々の雑感

忍びの里、伊賀の地より。オーガニックとは? 「本物」はどこに?

皆さま、明けましておめでとうございます。

昨年末あたりから断捨離モード。

農業の世界に入って以来のことを

あれやこれやと振り返りながら、

心身のしこりのようなものを

ゆっくり溶かしているような感じで。

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放っておくとそのまま蒸発しそうなので、

さすがにそろそろ仕事脳に切り替えないと、

ということで、えいや、っと振り払うばかり、

久々に投稿。

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折しもメンバーの入れ替わりもあって、

畑のまわりを一人ウロウロすることに。

手が回らず荒らし気味になっていた

「兵どもが夢の跡」を横目に、

小松菜の収穫やら袋詰を淡々とこなしながら、

我が身の来し方、行く末に想いを馳せて。

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この3年という時間は僕にとって、

自分の深奥にあるものを、

「壊す」期間だったのだと思います。

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わき目も振らず「美しいもの」を追ううちに

身体を壊し、家族を壊し、

社会的信頼というようなものも

すっかり棚上げしてきまして。

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そうなってみると・・・

鎧のように強さを身に纏っていた時は

その存在にすら気づかなかった

「声なき声」のようなものが

ゆっくりと自分を蝕む感覚が生じてきて

ただただ闇に震える時も続きました。

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すぐそこにまで近づいていた死の影。

そして...生まれ来た新しい生命。

陰と陽はいつも裏腹なのだと感じました。

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そうやって、いつしか、

自ら築いてきたものをひとしきり

ドロドロになるまで溶かし切るなかで、

それでもそこに残るものは一体何か、

とりあえず行けるところまで行ってみよう、

結局のところ、そんな風にしているうちに、

自分にとって「生きる」ということが

随分変わってきたように思います。

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人に認めてもらうことなどどうでもいい。

キレイに見せる必要などない。

目の前の本当にやりたいことを

納得いくまできっちりやりきる。

ただそれだけ。

それだけのことをできるかどうか。

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顔も見えぬ他人のために生きてはつまらない。

自分の価値を知り、自分を生き切る。

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ふわふわ柔らかいけど、しなやかで強い、

「軸」のようなものが育ってきた、

そういう感覚が得られるようになったのは

ごく最近になってからのように思います。

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変態(メタモルフォーゼ)の時を

何とか生き残ることができたのは

「善友」との邂逅あればこそなのでしょう。

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道を究めるにあたっては、

【 守・破・離 】

の時があるといいます。

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「破」の時はどうやら満ちたようで

「離」が訪れているように感じています。

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怯えて刃を振り回す必要はもうない。

あとはただ、己の描くべきものを描いていくだけ。

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さて、今年やること。
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◎農業生産・販売に関わる思考フレームの整備

 自分で畑回しながら色々掘り下げたい。
 10年先を見通した研究開発および教育をやる。
 大学がやるべきことを自前でやる感じ?
 とりあえず色々書いたり記録したり。

 昨年たくさん講義やファシリをやらせてもらい
 かなり頭を整理する時間を取れたので
 それなりの完成度のものが用意できるかな。
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◎流通の仕組を掛け算する
 
 「へんこ」で5年かけて作ってきた
 地域の中小規模の生産者の農産物を取りまとめる
 物流や商流のシステムをブラッシュアップして
 各地へ横展開していけるよう。

 昨年、足がかりをつくった京都、兵庫周辺から
 今年は近畿一円ネットワーク形成を目指す。
 シェア物流のノウハウもだいぶ見えてきたし、
 地道で鈍くさくても、ジリジリと、ジリジリと。
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◎農産物に関わるデータベース共有を一歩前に。

 ロジカルな農業生産・流通を支えるための
 インフラ整備をコツコツと続ける。
  ―作業記録~原価管理
  ―作付・販売計画
  ―取引履歴
  ―物流手段
  ―農業認証
 といったあたりのデータを連結させていく作業を
 いちエンジニアとして地道に形にしていく。
 (APIプロトコルの検討が鍵になるのかな)

 こうしたデータベースの構築により
 公地公民~班田収受の法
 太閤検地~農地解放といったかたちで
 「公」を支えるために構築されてきた
 生産管理システムが、時代に沿うように
 新たにデザインされていくのでしょうね。

☆上記のことがらは別に自分で全部やる、
とかいうのではなくて、色々な人と連携しながら、
社会的に実装されていけばいい、というスタンス、
とにかくオープンイノベーション
ひた走ることになると思います~。
 
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◎仕事=「整理すること」とわきまえる

 エントロピー増大の定めにある宇宙のなかで
 生命の営みとは秩序形成そのものにある。

 衆愚に飲み込まれないよう、知を掲げる業を。
 あきらめず一生足掻き続けるのみ。

 振り返ると、昨年は「ファシリテーション」と
 「プロジェクト管理」を軸にしながら
 こんなことを考えていました。

  ★ものごとの原動力は差異にある
   ~生命を散逸構造としてとらえる
  ★「ありのまま」こそ多様性の源
   ~身体知・勘・共同性を観る
  ★「いのち」を乗りこなす
   ~プロジェクト管理技法
  ★分析から統合へ
   ~ファシリテーション技法
  ★「オーガニック」という戦略の可視化

https://www.facebook.com/murayama.kunihiko/posts/1733215240069232

 そのあたりは今年も継続して編み続けますが、
 何というか、基本方針みたいなものとして、
 
 「つまらぬ人に巻き込まれない/ 
  地に足ついた己の生活を守る」

 みたいなことを大切にしていければ、
 と思ったりしています。
 
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まぁ、そんなこんなですが。

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ご一緒いただける皆さま、

今年もワイワイ賑やかに~

ポイントポイントでは

ピンッと緊張の糸を張って◇

のっしのっしと参りましょう。

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改元の年。

変化の多い年になりそうですが、

善き一年となりますよう!

 

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