抑圧された感情の行方
非常に本質的で重要な指摘だと思います。
日本人のメンタル面に深く根差した特性ですね。
「お上」に表だって逆らうことはせず、
じっと黙ってうつむいて、恨みや悲しみを
こころのなかに静かに沈降させていく習性。
この抑圧された感情が、
闇のなかに置かれるや否や解き放たれ、
寄り集まり、残酷で陰惨な形で発散されていく。
そう、弱きものはいつだってその感情のはけ口になってしまう。
そして、この感情の記憶は、
親から子へ、子から孫へ、
水面下で静かに伝染し続ける。
「力(国、ムラ、金、知といった権威)」
による支配、被支配の関係から
ひとりひとりが解放されていかない限り、
この国のひとびとは、迫りくる現実を直視せぬまま、
次々と破滅を呼び込んでしまうのではないか?
今、僕らにできることは、どんな感情をも素直に解放し、
互いにそれを受け止め合う空気を創り出していくこと。
いのちのあり方を見つめ、こころをつなぐこと。
「うん。それでいいんだよ。」
と言って相手を受け入れる感情のスペースを
僕らはどうやったら産み出していけるだろうか?
「共に食べる」こと。 いのちを育み、いただくこと。
僕は、そんなシンプルなことこそが
大きな力を持つのではないか、と思っている。