【オーガニック】はどこへ行く?
日本最大の野菜農家。
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「有機農業」とか「循環」とかを考える者は
イオンさんの動きから目を離せないですねぇ。
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少し前に県内のイオンのお店を覗いたら
オーガニックコーナーがすっかり充実していて
自社のJAS有機野菜がズラッと並んでました。
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イオンアグリ創造の方とも会議などでご一緒して
お話しをお聞きする機会がありますが、
戦略策定・流通連携・人材育成など
長期展望に立って動かれている印象です。
個別農家がバラバラに動いているようでは
とても太刀打ちできないような
組織的な動きの威力を感じます。
日本に有機農産物(JAS)を広げる、
という意味での寄与はとても大きいのでは?
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オーガニックスーパー「ビオ・セボン」
立ち上げから一息、苦戦の噂も耳に入ってきますが、
創業時の模索なんてそういうもんだと思うし、
母体の体力を考えればある意味想定の範囲内?
担当者の腹さえ決まっているなら
ジワジワと伸びてくるんじゃないのかなぁ。
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食品残さの再資源化事業の話も載ってます。
これってこれからの時代、循環型の社会を
創り上げていくためには欠かせない視点ですね。
関西では「大栄環境」がタッグを組んでます。
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この会社は伊賀市では「三重中央開発」として
最終処分場を運営し、最新鋭の設備で
あらゆるゴミ(放射性廃棄物を含む)の
リサイクル/埋めたて処理を行っています。
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2012年に三重県による震災がれきの
受け入れが問題になった際に、
ちょっとした話題になった場所でもあります。
僕の人生は、この出来事をきっかけに
大きく転換を迫られたのでした。
(記事)
(要望書)
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当時は諸々悩み苦しむ時間が続いたけれど、
その後、国のガイドラインの転換により、
8000ベクレル以下の放射性物質は
一般廃棄物として扱えるようになったため、
今は全国の処分場に運ばれています。
(参考)
(常総市の水害による土砂の三重運び込み)
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西日本最大級の最終処分場のある伊賀市予野地区。
三重中央開発の用地買収は順調に進み、
今も大幅拡張工事が展開していて、
近辺を通ると巨大ピラミッド(埋めたて処理の山)が
立ち並ぶ、なかなか壮観な光景になっています。
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地元の在所の人たちの過半は従業員など関係者で、
会社は寄付や清掃活動など地域貢献にも熱心です。
用地の買収は最初は子会社の農業生産法人が行い、
それが数年後に処分場として用地転用されていく形。
国のパイロット事業で造成した農地が主ですが、
米や野菜を作ったところで収入は知れたもの。
土地を高値で買収してくれるなら言うことなしです。
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だから、こうした事業の展開に疑義を挟むこと、
異を唱えることは、とても難しい選択になります。
基地や原発が立地しているところと似た構造ですね。
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この国には、どこかで誰かが引き受け、
己の生命を削りながらでも、
向き合い続けなければいけない問題がある。
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そうです。
その通りです。
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メルトスルーのため汚染が深刻なフクイチ。
気の遠くなるような廃炉作業が続いています。
(参考)
(フクイチ廃炉作業員らに寄り添う吉川さん)
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困っている人、苦しんでいる人たちが居る。
その痛みを少しでも自分達が背負えるなら・・・
こうした想いは本当に大切にしたい。
だけど、その想いを利用し、踏み台にして、
己の利を追及することは慎まなければなりません。
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お金でも、権力でも、権威でも、
力を持つ者が腐敗することを止めるのは
本当に容易ではないのだと感じます。
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ちっぽけな我が身を振り返ってみても、
現場で一人で畑作業をしていたときと
会社を経営するようになったときとでは
精神を凛と維持する困難さは全く違います。
楽しよう、考えるのは止めよう、と、
どうしてもなってしまうのは、
ある意味人間の根底にある習性なのでしょう。
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だからこそ、トップダウンの判断だけに依存し、
周囲はあまり深入りせずに忖度して、
公に見えないところで粛々と物事を進める姿勢は
やがて本当に国を亡ぼすのではないか、
という気がしてならないです。
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ひとり、ひとりが自分の頭で考え、
知恵を出し合い続けて皆で生きていく。
そのことを何より大切にしたい。
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二宮尊徳の語った「天道」と「人道」
そのあたりに大きなヒントがありそうです。
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僕たちが生きるこの社会は、
自分たちの未来を
どんなふうに描いているでしょうか?
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僕らは僕らなりのアプローチで
より良い時代を創っていきたい。
その想いを大切にしながら、
笑みを絶やさず、優しさを忘れず、
日々を生きていきたいと願うばかりです。
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オーガニックとは。
ひとつひとつの「いのち」の価値を
最大限に尊重し続ける意志。
そんな生き様。