日々の雑感

忍びの里、伊賀の地より。オーガニックとは? 「本物」はどこに?

紫香楽宮

Global を睨んで Local に動く。

.

昨晩は伊賀市の北隣にあたる

滋賀県甲賀市信楽(しがらき)にて。

.

5年前に伊賀ベジ(旧・村山農場)で研修し、

当地で就農した木村裕則氏のお誘いで

周辺の農家らで地域を盛り上げるための

寄り合いの場に参加させてもらいました。

.

木村氏はかつてAVEXに所属していた

がちプロのバンドマンというキャリア。

アニメ One Piece のTV主題歌の作曲も…。

One Piece Opening 9 「Jungle P」

www.youtube.com

www.youtube.com

.

こちらのバンドでBassもやってましたね~。

FRYING DUTCHMAN 「humanERROR」

www.youtube.com

www.youtube.com

.

そんな彼も今は親元の信楽に戻って根を張り、

地域の若手リーダーのひとりとなって

農業~地域起こしに奔走しています。

.

僕らは今、「京都オーガニックアクション」で

京都市内~京丹後間の共有ルート開拓中ですが、

滋賀~三重~奈良の東側ルートも検討中です。

木村氏にはその要になってほしいなぁ…

という個人的な願いもあっての今回の参戦。

.

この地域は「秀明自然農法」の拠点もあり、

わりと色の濃~い農業関係者が多いのですが、

若手もイキのいいのが転がっていて面白そう。

うまくネットワーキングできるといいなぁ。

※秀明自然農法ネットワーク
http://www.snn.or.jp/index.php

.

ーーーーーー

.

って、仕事の話はこの辺まで。

実はここからが本題です(長ぇ~…)。

.

実は、信楽にあった「皇居」の新たな遺跡が

最近発見されたそうで、それがちょうど昨日、

プレスリリースされたところでした。

www.sankei.com

 

.

紫香楽宮】ってご存知ですか?

745年、日本の都は信楽にあったそうです。

本当に一時的だったらしいですが。。。

.

てことで、今日は昼頃から猛烈に歴史を勉強、

その頃この国に起こったことを調べました。

.

農業者として決して無視できないのがコレ。

― 743年【墾田永年私財法】制定 ―

これが日本の農と食を考えるうえで、

重要な歴史的転換点だったのではないか、

という気がしてきました。

manareki.com

 

.

この法の肝は、なんといっても、

「自分で拓いた土地は自分のものにしていい」

ってことですね。

.

つまり、それまで(今の中国みたいに)

日本の全ての土地は皆のもの(国のもの)

だったんですが、この法律の制定により

自ら投資~開拓して新たに得た土地については

完全私有が認めらることになったんですね。

.

とはいえ、これを契機に新たに土地を得たのは

投資するだけの資産をすでに手にしていた

貴族や大寺院(東大寺興福寺がヤヴァイ)。

そこから荘園制が発達、持てる者持たざる者、

貧富の差がどんどん拡大していったようです。

.

そこに至る100年ほどを振り返ってみると、

大化の改新壬申の乱という政変を経て、

天智帝~天武帝という稀有な才能を持った

エリート達がぐりぐりとトップダウン

新しい経済システムを構築するために、

庚午年籍、班田収授法といった新ルール創成。

.

お隣中国(唐)のシステムをパクりつつ、

実地で運用しながら徐々にカスタマイズ、

誰がどこで何をどのくらいつくっているかを

把握するためのデータベースが構築され

律令制」という国家運営基盤が完成した…

.

と思いきや疫病やら反乱やら色々大変になり、

聖武帝は迷いに迷い、遷都を繰り返しながら、

もう力のある人たちで勝手にやって頂戴…

とばかりに定められたのがコレ。

― 743年【墾田永年私財法】制定 ―

.

最近ならビットコインの「データマイニング

を思い起こさせるような制度ですが、

後から歴史を振り返ってみたときには、

これが経済システムに大きな変容を遂げさせた

転換点だったのかもしれませんね。

.

ちなみに聖武帝が「大仏建立の詔」を

発したのは、紫香楽宮に在った時のようです。

「あとは神仏に頼りきるしかない」とばかり。

聖俗両面の社会インフラの大転換期こそ

天平時代」ということかもしれません。

.

ついでにいえば、お隣の我らが「伊賀国」は

その後東大寺の荘園として発達しました。

歴史を下り、やがてその圧制に耐えかねて

地元の豪族らの内乱が常在化したのが

「悪党」というやつで、言い方は悪いけど、

まぁ今のISみたいな連中が現れてきた。

ホラ貝もった修験道やら何やらが入り混じって

これが「忍者」の源流であったとか…。

黒田荘と悪党(名張市黒田)|忍者伊賀-伊賀流忍者博物館

.

ふー、書きすぎたなぁ。

こんなところまでお付き合いいただき

ありがとうございました<(_ _)>

.

おっと、こんな遊んでる場合じゃない、

無事に年越しできるかどうか、

足元のキャッシュフローを追いかけなきゃ(;'∀')

 

有機農業の日を前に

organic-day.com

 

明日12月8日は「有機農業の日」。

.

日本に有機農業を広げるため、

昨年制定された記念日で、

「オーガニックの未来を開こう」という

タイトルで公開セミナーが開催されます。

.

僕も「有機農家の協同組合」というタイトルで

お話しする時間をいただいたのですが、

今も何をどう話すべきか悩んでいるところです。

.

タイトルの「開こう」が(逆説的に)示すとおり、

日本の有機農業業界は実際、とても閉鎖的なところらしい。

まぁ言ってみれば「有機農業ムラ」があって、

業界の掟やら認可やら補助金やら

諸々の権益構造が複雑にからみあっていて、

なんかブレイクスルーができないまま、

マジ変わらなきゃいけないけど、さてどうしたもんか?

と内輪でモニャモニャ悩みつづけてる状態。

.

2年近く前から、局面打開のため、

あまり業界に馴染んでない30歳代の若い連中に

とりあえずやれることやってみて、

って感じでボールをポーンと渡してプレーさせて

じゃあそろそろ何が起こったか確認してみようか、

というステージに来たところだと思います。

.

で、明日は改めて業界関係者が集まって

「これからどうするの?」

をディスカッションする場になっていて、

さぁ僕はここに何を投下したもんか、と、

はたと止まって考え続けてるわけです。

.

閉鎖的といえば、最近では大相撲業界が熱いですね。

秩序現状維持派の協会&モンゴル力士勢 
    VS 
「ガチンコこそ正義」を頑なに貫く貴乃花

という構図は泥仕合の様相を呈してきていますが、

現代の諸局面で、こういうパターンの対立構造激化が

既におなじみになってきた感もあります。

.

ということで、せっかくなので独断と偏見で

現在の状況を大相撲業界に譬えてみれば、

モンゴル力士ばりに勢力を伸ばしている

新参農業ベンチャー起業家らを支援しながら

「協会」が色々と対応策を出してくるのだけど、

ガチンコ(食えて何ぼだろプロ根性出せ的)で

マッチョな貴乃花系農家らはこの流れと距離を置く。

.

叩き上げで鍛えてきた実力派の有機農家たちは

協会に頼ったり、星の譲り合いしなくても

相撲には勝てる(経営的に食える)わけだし、

「道」を極めていくことを一義ととらえれば、

こういうモニョモニョした面倒ごとは好きじゃない。

.

何より、置かれた状況が一番違うのは、

大相撲は土俵(興行)を協会が牛耳ってるけれど、

有機農業の世界は市場が細かく散らばっている

ということなのではないのかな。

草野球ならぬ、草相撲が全国で展開されていて、

ローカルルールがそこら中に存在していて、

(プロレスに寄ってみたり、竹刀を使ってみたりw)

まぁ、中央からの制御なんて効かないんですよねぇ。

.

とはいえ、10年後20年後をにらんだうえで、

本当に力のある生産者やバイヤーを育てるには

国レベルでの戦略的な支援体制が要るのでは?

個々のミクロ最適解が寄せ集まったときに

全体として発生する結果は最悪、なんていう、

合成の誤謬みたいなことはよく起こるわけだし。

.

生産や経営技術スキルを上げるサポートをしたり、

生産者に有利な流通機構の生成を支援したり、

環境保全や地域コミュニティの涵養みたいに、

人と人、人と自然のつながりを大切にする

オーガニックな社会志向をバックアップしたり、

全国的な広域ネットワークとしてそうした取組を

体系的に行っていくことは、重要だと思うのです。

.

そうした取り組みを戦略立案し、実行し、

あるいは多様な関係者をファシリテーションするのが

広域に活動している流通業者や農業ベンチャー

役割だと思いますし、その存在はとても貴重です。

ただし、ちゃんとクオリティ高いもの出せよな、と。

.

てなことを考えながら、狭い農業界から目線を外して、

マッキンゼー、現yahoo CSO 安宅和人氏の

「イシューよりはじめよ」

という言葉を思い出しました。

.

”問題はまず「解く」ものだと考えがちだが、
まずすべきは本当に解くべき問題、
すなわちイシューを「見極める」ことだ”

.

今のこの業界における最も深い【イシュー】は何か?

それをブレイクダウンして、アクションプランに落とせるか?

他産業に負けないぐらい、その部分を見つめ、

しっかり提案できる知的な人材を育てているか?

僕らはそこのところをしっかり見定めなければなりません。

.

さて、あともう少し頑張ってプレゼン方針練ります。

うまく資料できたら、またUPします(^^)

各地のオーガニック系生産者、流通業者の皆さま、

そろそろ連携して色々チャレンジしませんか?

まずは明日。ちゃんと口火を切れますように・・・

こころと意識の置きどころ

 

この2~3か月というもの

様々なことがありすぎて

その濃密さに圧倒されている間に

ずいぶん時間が経っていました。  

 

生まれ出ずるもの  

消えゆくもの  

 

【いのち】という現象の奥深さを前にして

自分の世界の捉え方、従うべき規範を

根っこのほうから洗い直されている感じです。  

 

「誰もが存在の居場所を必要としている」  

 

ひとりひとりの「居場所」を創り育てることが

最重要テーマとなっていることを感じます。

そのための知恵や技術を磨いていきたい。  

 

何らかの力によって支配するのではなく、

こころに寄り添うこと。  

 

自分の枠に当てはめて理解するのではなく

相手の世界を自分に貫入させること。  

 

時に分からないことを分からないまま

心の中に静かに受け入れながら

そうしてそれが熟成するのを待つこと。  

 

それはとても難しいことだけれども。  

 

---  

 

掌中に収まるものがあれば

掌から零れ落ちるものがある  

 

執着は人を救わない。  

 

受け容れられるときがあれば

弾き出されるときがある  

 

所属や盲従は人を救わない。  

 

不安によってドライブされるのは

もう金輪際止めたいなぁ。  

 

では何を灯として生きていくべきか?    

 

---  

 

< 自灯明 法灯明 >  

 

己のこころをそのままに受け容れ

暮らしのなかの起点とすること。  

 

真理(科学)と規範(哲学)に関する学びを深めて

己の内なる曼荼羅を豊かにし、それに従うこと。  

 

---  

 

「犀の角ように独り歩め」  

 

wisdommingle.com

 

世の中や周囲の思惑に流されず

他者を自分に従わせようとせず

世に絶望せず、己の力を奢らず  

 

共に生きる朋友のあることをただ悦ぶ。

 

---  

 

いのちという現象は 光と闇、陰と陽のあいだを

不断に行き来しながら、らせんのように描かれる。  

 

眼前の現象に囚われることなく

奥底に脈々と流れる河を見つめ

実相に触れていられるように。  

 

生まれ来るものにも、還り逝くものにも 。

全てのいのちに祝福があらんことを。  

 

---  

 

ただただ感謝とともに。

 

今日を生きる。    

 

 

f:id:Kunihiko_Murayama:20171008173316j:plain

ガイア

地球(ガイア)と共に生きる。

人はどこまでも自然と一体。

.

調子に乗って支配しているつもりでも

それは中二病のような迷いに過ぎない。

皆で渡れば恐くない、ハーメルンの笛の音。

己の弱さに気がついて姿勢を正す。

.

色即是空 空即是色

場から生じ 場に還る

.

いのちはリズム。

自立と共生の均衡。

.

オーガニックで行こう。

ひよらない。迷わない。

 

www.facebook.com

デキないヤツを援けていると共倒れする

blogos.com

堀江さんの姿勢って同意する部分は多い。

冷静にロジックで考えていたらそうなるからね~。

でもそういう風にすっぱり割り切れないのが

きっと僕という人間の在り方なんだと思う。

.

「オーガニック」の本質的な意味は

自然界の虫や草、土の中の微生物など、

弱き者も含めた多様な生命と共に

生きていく方法を探ること。

だから、僕らが生きるこの世界のなかに

どんな生態系や社会構造がつくられていくかを

ひたすら観察し続けながら、実践を続けている。

.

人と人、人と自然がつながる、

いのちを尊重し、こころを通わせる

それがオーガニックというスタイル(生き様)。

.

とはいえ、これってすごく難しいことだ。

こういう業界で10年ほど生きてきたけど、

大層なキレイごとばかり言いながら

スーッとフェイドアウトして

結局てめぇが可愛いだけやんけ、

というケースをどれだけ見てきたことか。

ホリエモンの言うことはもっともだ、

と言いたくなる気持ちはないではない。

.

ただ、僕はそこは宙に浮かせておきたいな。

「夢」を見続けながら、力不足で手が届かぬままに、

いろいろ迷惑をかけたり、痛い目も見てきたけど、

まぁ、馬鹿は死ななきゃ治らない、ということで。

しょっぱい「絶望」を前提とした世界なんて、

心から楽しめる気がしないので・・・。

.

諸々ありまして、しばらくの間

畑にどっぷりの生活になりそうな見込み。

漢方もよく効いて身体も良くなってきたようで

そろそろ鍛えていかないといけないかなぁ。

お天道様の下をバタバタと走り回るので、

ちょっと掴まりにくくなるかもしれません。

どうぞ生暖かく見守ってくださいませ~。